本などの最近の記事

昔は神様が許せなかった。
20年前(1997.8.26)の私の「沈黙」を読んだ記録には
こうある。
「神様は何もしない。奇跡は起こらない。
神がいるなら、あんな状況を黙ってみているなんて、許せない。」

一昨年洗礼を受けてクリスチャンになった。
なぜだかは、わからない。

私は神様にうらみごとをいう。
「どうしてこんな私にしたんですか」
「なぜこんなに苦しいんですか」
誰のせいでもないことは、
神様に訴えるしかないのだ。
こんなうらみごとをぶつけることすら、
神様を信じている証だと今の私はおもっている。

「沈黙」は「無い」ではのない。
そこに「沈黙」が「在る」のだ。

見えない、聞こえない「沈黙」の存在を知る。
なぜ沈黙しているかは、わからなくて、よいのだ。

淡々としたものがたりなのに
いつまでも胸に残るのはなぜでしょう。

いちばん好きなのはさんさんが洗濯物を干しながら
ブラジャーの干し方に困って
寝てしまうシーン。

うちで洗濯物を干すたびに
(天気がよければよいほど)
あのシーンが浮かんでひとり微笑んでしまうのです。



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昨日娘の小学校に行って本の読み聞かせをした。
始業前の朝の時間、週に1回、
有志の保護者で行っている。

小学校3年生には少し幼いかな、と思いつつ
今回はこの本を選んだ。
「ジェイミー・オルークとおばけイモ」

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「ジェイミーオルークは、アイルランドいちのなまけもの」で
始まるこの物語は、
そんななまけものが得をしてしまう荒唐無稽なお話で、
その、なんかおかしいでしょ?というところが、
大好きだ。

日本の昔話の「わらしべ長者」なんかも
ちょっとお参りしただけで、
あとはするすると何の苦労もせずに
長者になっちゃうところがいい。
こういう話っておもしろい。
いわゆる、努力や信心が報われる系統と反するお話。
浦島太郎のお話だって結局幸せなのか不幸せなのか
わりきれない。
なんだか、人生ままならなさをあらわしているというか。

あのさ、運はどこに転がってるかわからなくって、
なまけものが拾うことだってあるんだよね~。

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今日のしあわせ:
  Three Piece Of Communicationの「エガオノニチヨウビ」を
  聴いたら、心が伸びをしてやさしくなった。 

先日立教大学新座キャンパスにて、
赤崎正和さんの卒業制作作品「ちづる」を観た。
自閉症と先天的な知的障害を負っている
20歳の妹を兄自身が追った映画。

1月7日東京新聞の夕刊社会面で
取り上げられていて知ったのだ。
私は一児の母で、娘は健常児。9歳。
でも先天的な異常を持って
生まれる可能性だってあったし、
これからもいつ障がいを負っても
不思議ではないと思って生きている。

だからといっても
日々の忙しさと幸せにかまけて暮らしている。
それが日常。

監督の赤崎さんはテロップにてこう語る

『妹のことをどう説明したらいいか、今もわからない。
だから言葉で伝えるかわりに、
カメラを向けることにした』

70分の作品を見る間、
少しずつ自分の気持ちがちづるさんの家族に
近づいていくことを感じた。
おこがましいかもしれなけれど、
もしかしたらそれまで、
『自閉症に興味がなかった』監督自身の変化と
重なっているのかもしれない。

映像の中のちづるさんは綺麗だ。
色白、細身の容姿、あどけなさ。

「(ちづるに)どんなおばさんになって欲しいの」と
兄である監督が母に問いかけるシーンは、
この綺麗なちづるさんが
どうやって生きていけばいいのかという
現実を突きつける。

いや、現実はいつだって目の前にあるのだ。
どこがスタートラインなのかわからないまま
はじまってしまった人生で
なんとなく前だとおもうほう
明るいようにおもうほうへ
歩いてゆくだけだ。


「ちづる」について詳しくは
http://road2yamagata.blogspot.com/
http://twitter.com/roadtoyamagata
にて。

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今日のしあわせ:
  ポインセチアが花をつけた。
  花包もうっすら色づいている。
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原田宗典

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ふと原田宗典の名前をみかけて
読みたいと思った

アマゾンで検索してみたら
最近出た文庫がたくさんある
うれしくなった

しばらく離れていた間に
彼は病み
そしてゆっくりと起き上がって
書いていたのだ

5冊の文庫を買った

「私を変えた一言」
「し」
「考えない世界」
「ハラダ初ライ麦畑経由ニューヨーク行」
「私、という名の人生」

上に書き連ねた順に読むつもりで
今日は病院の待合室で「し」を読んでいた

さらっと読めるエッセイなのだ
それが胸の奥にコツンと落ち
鼻の奥がツンとして
目からこぼれるのだ

あなたの著作を読める時代に生きていて
私は幸せです

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今日の幸せ:
 娘が遠足だから
 今朝は家族みんなの分のお弁当を作った
 離れた場所で同じメニューを食べてるのって
 不思議でなんだかうれしいでしょう?


図書館の児童書のコーナーで見つけました。
(新潮文庫からも出ているようです)
「からくりからくさ」に登場する市松人形のりかさんが
ようこの元にやってきて暮らしはじめました。

人形同士の感情のもつれあい
人形がひとの感情をひきうけてくれること
そしてその逆に
ひとが人形の感情をうけとめてしまうこと


読み終わって感情がほとばしり
何かを抱きしめたくなりました。
私にもひとり
人形がほしくなる物語でした。

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今日の幸せ:
   セミの主役は確実に
   ヒグラシとツクツクボウシに移っている
   陽が短くなった
   秋が来ることを感じられるのがうれしい

アン・スモーリン (著), ジョン・ガイナン (著), 高橋 祥友 (監修), 柳沢 圭子 (翻訳) ・明石書店 2007年初版

親しい人を、特に親族を自殺で失った悲しみは、重く、いつまでものしかかるものでしょう。
そして、自殺に偏見のあるこの社会においては、
その悲しみが曲がりくねったものになって余計に苦しいものになってしまうことが多いのです。
この本には具体的に、同じ悲しみを抱えた人たちが登場します。
読むことで、自分だけではないのだと、素直に悲しんでいいのだと、
そんな風に思わせてくれる本だとおもいます。

悲しみはひとりで背負わなくてもよいと気づけるように。


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今日の幸せ:
 夫と二人ゆっくりとお茶をした。いろんな話ができた。
 連れ出してくれてありがとう。

「レダ」を改めて読んだ。
学生のころ一度読み、ただその世界観に圧倒された。

再読した今は、「こんなに深い物語だったなんて」と
さらに圧倒されている。
近未来の理想社会、その拠って建つ思想(2元論)、「生きる」ということ、
社会の秩序ということ、たくさんの思想がいっぱいに詰め込まれている作品。

私はレダに惹かれてしまう。
自由奔放で、くるくると機嫌が変わる幼女のようなage36。
どこまでも快楽を求めるかと思えば
毎夜死ぬことが怖くて泣き、アウラに慰められて生きる。
常にあやうい、いとおしい存在。

きっとレダはグインサーガのシルヴィアに似ている。

レダが社会に適応できなかったのは、
「フラスコ・ベビー」じゃなかったからなのだろうか。
イヴが想いをめぐらせるように、私も想う、
「なぜ僕は僕なのだろう」
「なぜ自分は自分なのだろう」

そしてイヴはひとり自分の道を選ぶ。
そう、あのシティ、ファー・イースト30で、
本当に自由意志で生きることを選んでいる人間なんて
ほんの一握り。
イヴは選んだのだ。

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どうやら公開中の映画は見損ねそう
マンガを本棚からみつけて読む
わらいながらほろほろとなみだがこぼれる


私の好きなおはなしは
フツーのやりまんのけい子ちゃんのおはなし
「だって私 なんにもないフツーやんか」
「私からまんことったら何が残るのー?」

胸を張ってフツーだといえるのってすごい

恋をしたいのって悪いことですか。

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今日の幸せ:
 きのう届いたほぼ日手帳をつかいはじめる。ドキドキ。
     


映画冒頭の、芽衣子がコピー機直しているところからもう涙がただ出てきて、
2時間涙落とし続けて観ていた。

つかまえられずに飛んでいった赤い風船の映像が、
「ほんの少しの未来は見えたのに」そんな詩が、
いちいち突き刺さる。
映画の中の登場人物たちより10年も年食ってるのに、
おんなじ気持ちになっちゃうなんてどうしてだろう。
ちっとも人生わかってない。
レコーディング会社の冴木は、「君もいつかわかるよ」といっていたけれど、
でも、わかっちゃったら面白くないじゃんと思っている自分がいる。
きっとあの冴木も。

芽衣子は言った。「迷子みたいなもんだし。」
そう、生きているってことは、必死で迷子し続けるってことなのかもしれないな。
「人生に納得」の安住の地なんてどこにもないと認めて。
迷いつづけて苦しかったり、時には逃げたり、休憩したりしながら、
それでも生きてる。

ときどき、これでいいのかわからなくなって、
ふと、「向こう側」に行きたくなってしまうときがある。
誰にでもきっとある、そんな瞬間を種田は捉えてしまっただけ。

ソラニン。多く摂取すれば中毒症状を起こすが、成長のために必要な成分。
生きてるみんなが抱えている成分。

ソラニン(映画)公式サイトhttp://solanin-movie.jp/

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 今日の幸せ:
 食卓に花があること。白いスイートピーのグラスブーケ(from青山フラワーマーケット)と、
娘が木のしたから集めてきた八重桜。