栗ひろい
実家にかえって娘と栗をひろう。
枯れ葉の中ぴかぴかと光る実。

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実家にかえって娘と栗をひろう。
枯れ葉の中ぴかぴかと光る実。

「ママ悲しいかおしてるとき こどもみたいでかわいい」
6歳の娘にいわれる。
太陽のような母親でいたいとおもって母親になったのに、私はそうではないのだなあ。
友人と食事をする。
素敵なイタリアンレストラン。
食前酒はヴーヴクリコ。
つぎからつぎへと話をする。
私たちの大切な友人のこと、私と君の今のこと、私と君の昔のこと。
「みんな幸せになってほしいね」そういい合ったら、涙がこぼれて、
君に「泣くなよ~」といわれる。
幸せになってほしい、そう思っても私ができることなんてほんの少しだから。
強く強くおもい、祈ることで届くのなら。
家に帰ってシードル・ドライ(ニッカ。りんごのスパークリングワイン)を飲むのが
毎日の習慣になったので、箱買いする。
りんごのスパークリングワインといえばアイリッシュバーで飲んだマグナーズが
シードルよりぐっとくる味でそれも美味しいのだけど、
売ってるお店がないので残念。
毎晩シードルを飲んで、時にはクリームチーズとりんごのジャムを一緒に食べながら、
涼しくなった夜を過ごす。

娘との風呂上りにがくっと感情が揺れて、
「悪いお母さんでごめんね」と口走る。
娘は「そんなことないよ、いいお母さんだよ」と言う。
「どうして?」と問う私に、「やさしいもん」と言う。
「どんなところが?」としつこく問う私に、「わたしを生んでくれたとこ」と言う。
そしてふたりで泣く。