生命の美しい理由
それはあんまり悲しいから。
生命が美しいのは、それがはかないから。いつ死ぬかしれないから。
世界が美しいのは、いつか世界が終わるから。
HAPPY END OF THE WORLD .(BY PIZZICART FIVE)
それはあんまり悲しいから。
生命が美しいのは、それがはかないから。いつ死ぬかしれないから。
世界が美しいのは、いつか世界が終わるから。
HAPPY END OF THE WORLD .(BY PIZZICART FIVE)
「人生にはね、いろんなことがあるの。」と母が私をさとす。
「私もいろんなことがあったけれど、ふりかえると、幸せだったなあ、と思うよ。」という。
ねえお母さん、まだまだこれからたくさん幸せなことがあるから、そんなふうに言わないで。
喉がつまってくるしくて、何も言葉が出ない。
「いい40歳の女になるためには、どう30代を過ごしたかが大事なんだって」と、
大好きな飲み屋のマスターに言う。彼は40歳。
「いかに幸せか、だろうね」と彼はさらっと言って、
「まあ俺は40歳の自分に満足してるけどね」と他のテーブルへ歩いてゆくから、
その後姿に「うん、いい男だと思うよ」と声をかける。
今日の幸せ:こぶしのつぼみがふくらんでいること。沈丁花が咲きはじめたこと。
喫茶店で考え事をしていると、
「はい。 バレンタインだから!」と言う声が聞こえて、
紙袋を手渡す女の子を見る。
相手の男の子は私に背を向けていて表情が見えないけれど、
その彼の前に座っている女の子のはにかんだ、幸せそうな様子で、
彼の様子がわかるような気がする。
私の苦しい考え事は吹き飛んで、
あたたかいやわらかい気持ちにかわる。
Happy Valentine!!
チューリップって、子供の頃から知っている、普通の花だった。
私が15歳の頃、友人が「私、チューリップが好きだ」と言った、それ以来、特別な花になった。
彼女が私にとって特別であるように。

井上ひさしの原作を読み、この映画を見る。
原作をそこなわず、映画だからできることをめいいっぱいに使って、伝える。
1945年の8月6日。8時15分。広島。
そこで何があったかを、くっきりと伝える。
そして3年後。原爆を生き残ってしまったひとりの女性の苦しみを描き、
苦しみを通した「生」を描く。
だから「にんげんばんざい」と思う。
最期の台詞の前の1シーン。彼女が晴れわたった笑顔でわらう。

戯曲。
喫茶店(タリーズコーヒー)で読んでいた。
あいにくとハンカチを忘れていた。
涙が鼻を伝わって、てっぺんに溜まってカウンターにしたたった。
(まあ私が涙を流すのはところかまわず、珍しいことではないのだけれど)
夕飯のシチューの材料と、ビールを買って帰った。
たまねぎを刻みながら、「人間ばんざい!」と祝杯をあげた。
作品に圧倒されて今何も言えないのだけれど、
ただ、この作品の存在をもっと多くの人に知ってもらえたら。
酒を飲みながら、そう思ってこの文章を綴る。
新潮文庫。平成13年初版(単行本は平成10年初版)
2005年に黒木和雄監督にて映画化されたそうです。
DVDを注文しました。
この本を読んでものすごく
暮しの手帳96号 特集「戦争中の暮らしの記録」が欲しくなる。
何年も前に小さな図書館で読んだもの。これも注文する。
